板金塗装とは?
自動車修理は、エンジンなどの内部を修理する「整備」と、自動車のボディ(外装)を修理する「板金塗装」の2種類あります。さらに板金塗装は2つの工程を表し、ヘコミなどの変形を修理する工程を「板金」、修理した部分を仕上げる「塗装」があります。
板金について
ハンマーなどで叩いて微調整する、粘土のようなパテを使って整える、はんだごてや溶接機を使うなど、様々な方法があります。また、ボディの変形度合いによって作業も変わってきます。
外板板金
外部のパネルを修正する外板板金は板金修理の基本であり、主にハンマーを使って修復する作業です。物が当たったような弾性変形と、折れや伸びが起こった塑性変形を見極めてハンマリングしていきます。モミ出し作業や引き出し作業、あぶり出しや絞り作業などの技術を駆使して修理を行い、また状況に応じて酸素や電気などを利用した専門道具も使用します。
フレーム修正(ボディ・内板骨格修正)
車体の骨格にあたる部分を修正するのがフレーム修正です。固定装置を使って歪みを測定し、フレーム修正機(ボディ修正装置)などの大型機械で修復作業を行います。場合によっては溶接作業を行うこともあり、骨格の曲がりやねじれを修正していきます。
取替え作業
パネルの変形が激しい場合は、パネルごと取替える作業が良く行われます。バンパーやドアなどの修復に最適です。
塗装について
ボディの線キズや塗装剥がれは、板金塗装の工程で修復することが可能です。塗装は下地・塗装・磨きの作業に分けられます。
下地処理
表面を溶剤などで脱脂した後に、塗装の下地となる塗料(サフェーサー)を塗装します。十分に乾燥させた後に水研ぎを行い、パテやサンドペーパーを使って表面を滑らかに仕上げていきます。
塗装作業
配合の微調整を繰り返しながら塗料の調色を行い、塗装を行います。他の箇所に飛び散らないようにマスキングを行い、塗装面はあらかじめ溶剤で脱脂します。最近では耐候性や退色を防ぐため、トップコートにクリアー塗装を行うことが多いです。
磨き作業
塗装作業が終わった後はゴミやブツなどを取り除き、塗装表面を調整するための研磨作業を行います。一般的にはコンパウンドやバフを使い分けながら、ポリッシャーで研磨します。